子育て
下の子も生まれて目まぐるしく日々が過ぎていった。
子育てが辛いというママ友もいたが、私は子供達と過ごす時間が幸せだった。
神経質な上の子と違って、下の子はノビノビとワンパクに育ってくれて親としては安心していた。
相変わらず上の子のひ弱な感じが心配だった。
下の子は外見も実に普通で、取り立てて目を引く外見では無かったが小さな赤ん坊は素晴らしく可愛いかった。
小さな手も 足も ポヤポヤの髪の毛も
すべすべのお尻も。
人見知りの上の子も下の子を可愛いがった。
彼にとっては 小さな弟はまぁ初めて自分の言う事を聞く子分だったのだろう。
ある日、持ち家を借りてくれてた人が出ていくという話しが出てきた。
私達は持ち家を持ってたんだけど、あの人の転勤でわずか一年でその家を出ないといけなくなってしまった。
それからは人に貸してローンを払っていた。
転勤で会社が借りてくれたアパートに親子で住んでいたのだが、同じタイミングであの人がまた転勤となった。
持ち家から通える範囲の場所だったので
持ち家に戻るのが一番良かったのだが、上の子が幼稚園を変わりたくないと泣きながら訴えてきた。
やっと慣れた幼稚園を変わりたくないという我が子の気持ちを考えると、自分達でアパートを借りてそのまま住む事にした。
転勤先が、当時のアパートからでも通える範囲だったこらだ。
しかし、となると家のローンとアパートの家賃の二重払いになる。
2人目がやっと1歳ちょっとになったくらいでまだ仕事が思うように出来ない。
困った私は上の子に幼稚園から保育園に変わらないかと提案してみたが やはり受け入れてくれなかった。
そこで考えたのが夜中の食品工場で働くという選択だった。
これなら、幼稚園の行事も出れるし下の子も見れるし家の事も出来ると考えたのだ。
月曜日から金曜日まで。
夜中の1時から朝5時半まで。
私は車で30分かけて夜中に工場に行く事にしたのだ。